7.男は度胸、女は愛嬌!? 採用・人事について考えてみる

会社を経営していく上での重要な要素として、「人」「もの」「金」「情報」 がありますが、その4要素の一つである「人」の採用について考えてみたいと思います。

人事担当者が一番頭を悩ますのが、「人」の採用です。私たちも、クライアントの依頼で、採用の面接に立ち会うことが何度かありますが、そこで、気付いたことを何点かあげてみたいと思います。

その一つは、中小企業の場合、どうしても新卒採用において、会社の知名度、規模、待遇面で、大企業と比べ相当なハンディーを負っているということです。ある経営者いわく、「そんなことは今に始まったことじゃないよ。まあ、中小企業の宿命みたいなもんだね」と半ば斜に構えていましたが、その経営者の偉いところは、限られた制約の中で、これはと思う「人」を採用し、5 年くらいかけてじっくりと育て、会社の戦力としていることです。

その秘訣は?とたずねてみたところ、「お利口じゃなく、いい意味でバカなやつ。そんなやつに何か一ついいことを見つけてそこを徹底的に伸ばすことだね。例えば、うちの K君、伝票の記入、書類の整理は全くだめで、事務の女性からいつも文句を言われているけど、あいつ、度胸があって、どんなお客にも平気で会いにいっちまうんだよ。それに、とにかく人懐っこくて憎めないんだよね。人に好かれるんだよ彼は。それで、事務処理関係は目をつぶって、営業に徹底させたの。そうしたら、お客さんにかわいがられて今では営業の中核だよ。それにあいつバカだから、知ったかぶりできなくて、人の話をだまって聞いてるの。まさに営業にぴったりだね。まあ、しいていえば、なにか一ついい所もっているバカを採用するのがコツかな」とまあ辛らつな返事が返ってきました。「人」のよいところを一つでもいいからすばやく見出し、それを育て、伸ばして成果を出させる。時間はかかるかもしれませんが、中小企業の採用、教育、管理には重要なことではないでしょうか。

もう一つは、中途採用の際に、重要な戦力になる女性を採用することです。日本はまだまだ、男性中心国家。議員でも会社の重役、管理職でも女性の占める割合は10%に満たないのでは。一方、10 年以内に少子化や団塊世代の引退によって労働人口は確実に減少していきます。それを補うために女性を重要な戦力として採用し、責任ある仕事をどんどん与えていくことが中小企業にとっても重要になってきます。大企業で腰掛的な仕事しか与えられず十分に持てる力を発揮できなかった女性を積極的に取り込んでいけるような魅力ある人事体制を確立することが、人材に悩む中小企業の重要課題ではないでしょうか。中途採用面接時の対応の明敏さ、就職後の働きの機敏さは、男性を上回っているケースが多いのでは!先ほどの経営者も中途で女性を積極的に採用しており、いわく、「Y 子さん、営業の T 君と結婚するんだって、だったら、子供ができても、T 君に主夫してもらって、君がずっと勤務してくれよ。」って T 君にはしゃれにならない発言を・・・。

そこで、格言。採用においては、大企業は「男は度胸、女は愛嬌」。中小企業は、「男は愛嬌、女は度胸」で臨むべし。

巷には、所謂「成功本」が溢れていますが、その言っていることは、全て同じ。そのエッセンスを簡単にいってしまえば、「具体的な目標を立てて、それを周りに宣言をして、期限を切って、ひたすら実行すること」これにつきます。では、この原稿を書き上げて、新たな目標をもって次の仕事に向かうとしますか。

>継続するチカラ

継続するチカラ

「継続は力なり」
経営にも同じことが言えます。事業が継続するからこそ会社が発展し、その事業が承継されるからこそ会社が継続し、そして発展していきます。
有限会社コンサルティングボックスは、そのような事業の「継続」から「発展」へのチカラになってまいります。

CTR IMG